2008年度 桜楓会総会
3月20日 (木) 11時から日系文化センターで37 名の 会員の出席の下、桜楓会 2008 年度年次総会が開かれました。 先ず今年の総会記念講演として4年ぶりで辻ぜんさんの講演『時局問題:流される日本列島の行方に見える もの』が開かれました。 ぜんさんは、長年日本で経営コンサルタントをされていましたが、早くからカナダに魅了され1991 年に移住、 地元のラジオ日本で毎週、経済、政治、社会、教育、環境の諸問題につき、独特の語り口で鋭く論評されてきました。4年前の年次総会で、当時の日本経済の現 状、政治・社会制度が抱える問題点を話して頂きまし たが、その後日本はどう変わったのでしょうか、これ からどうなるのでしょうか。ぜんさんは 1945年以降現 在に至る国債残高の推移を数字とグラフで示し、戦後 20年、1964年迄国家財政は借入金マカリナランという財政健全化法の効き目で収支均衡、新規国債発行はゼ ロで経由しました。それが 1965 年一旦タガが外された ら、国債残高の上昇が始まり特に 1994年バブル以降世 界で唯一、随一のうなぎ上り。今や前人未踏の域を歩 んでいます。かって双子の赤字などと騒がれたアメリ カ財政赤字でさえカワイイものです。ここ 2~3年の伸 びはウナギほどではないが、やはりドジョウ程は残高 が上っています。これからどうなるのか、前人未踏だし未到だから誰も分からない。バブル経済を経て来た 我々老人には打つ手の想像が出来ない。さらに、年金 問題や健康保険の今後など、問題点は沢山ある。新しい生活、文化、発想の若者に方策を考えてもらわないとイケナイ。例の地球温暖化対策と一緒に若者達に頼 るしかない。この辺で老兵は消え去るしかないのかも しれない。問いかけ公案は沢山あるが、答えはワケ分 からん。いささか禅問答的な、然し先生の「喝!」も 無く我々凡人には「悟り」の得られない「ぜん」さん の講演でした。

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