バンクーバーの冬は雨がよく降るので時折晴れる日が非常に清々しく美しく感じる。北の山々が雪を被り白く輝き、山面が黒々と色深で太陽の有り難さが強調される。1886年にバンクーバー市が議会を設定し、ギャシー・ジャック(John Deightonのあだ名)が現在のギャスタウンに酒場を開いたのもこの時期。1896年にユーコン地方で金の発見によってゴールドラッシュが生じ、町が発展した。
8000年から10000年前の氷河期が終わった後原住民が住みだしたのであるが、1791年のスペイン人、そして1792年の英国船キャプテン・ジョージ・バンクーバー等がすでにこの豊な海岸線に到来していたのだ。
トロント大学院でアーバンデザインの勉強を済ませた後アーサー・エリクソンに出会い、1973年から1978年まで世紀の大プロジェクトとまで呼んでいた3都市ブロックにわたって建設された州政府事務所・裁判所・市美術館・屋上庭園・広場の公共複合機能コンプレックスの設計に従事した。その折、日本の都市建築雑誌「都市住宅」にギャスタウンについて書く楽しい機会があった。バンク―バーにはこの時出会ったようだ。当時はまだカナダ西端の小さな街に感じた。
35年間近く住んだアルバータ州からリタイアして再びバンクーバーに帰って来た時、街には大きな変化が起こっていた。世界の高密度国際都市の一つに発展していた。 アーバンスケッチャース(15年頃前シアトルから起こった世界的動き)というWebsiteを使ってスケッチ活動を自由に交流する仲間の集まり(Meetup)が基本である。週日でも週末でも良く、気の合う者同志が自由に集まり、ひとときを所定の場所で過ごすのが趣味なのである。 2時間ほど絵を描いたら集合しみんなで見せ合い話し合う。知らない人にも無差別に知り合う日本人のいう「一期一会」主義である。 この活動により町歩きの体験は増える。その場所の空気、景色、印象、喫茶、広場、人々などに触れられる事、その上観察力が上昇する。
そういう訳で今回はスケッチブックによる町のスケッチの目と手を紹介します。昨年末にはクリスマスと正月のムードに急かされながらもカンタータシンガースのコーラスを耳にしながら大教会に座って描いていた。コロナのワクチンがもう直ぐやって来る2021年に期待して頑張りましょう!
ガスタウン
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