雪中冒険記 Bowen Lookout春のスノーシューハイキング(投稿者:ポール安藤さん)

空一面雲一つない好天候に恵まれた4月15日の朝、2010年にバンクーバー冬季オリンピックのモーグル種目の競技があったCypress Provincial Parkのスキー場に午前10時集合でマイク平田さんご夫妻をはじめ青山清志さんご夫妻、三嶋さんとポール安藤の計6名の友人有志が集合し、約30分かけて春山の雪中登坂に必要なアイゼンの装着やポール、サングラス、手袋等の準備を整えナップサックには昼食用の弁当、飲料水、スナック等を投入し午前10時半Bowen Lookoutに向け雪道を出発しました。

考えてみたら冬季オリンピックのあった2010年の夏に桜楓会の歩こう会でBowen Lookoutへは行ったことがあることを思い出しましたが夏と春では全く想像もつかないほど眼に入る景色が全く違っていることでした。

一歩一歩道の見えない一面積雪量約3メートルの豪雪の斜面を登坂して行くのですからアイゼンとポールなしでは到底歩けません。先行の登坂者が付けてくれたかすかな足跡を頼りに登坂するのですが時には先行者の足跡を踏み外してしまうとアッという間に50cmほど片足が雪中にもぐり抜けだすのに大変でした。注意しながら歩くこと約20分ようやく夏ならきれいな水を湛えた小さな湖水(Yew Lake)があるのですが当日はあたりはまだ一面3メートルの積雪があり湖面は大量の雪でうずもり、どこからどこまでが水湖なのかも検討が付かないので湖面に積もった雪の上を直進しました。

次の難関は対岸までの距離が10メートル位の谷川で幅50㎝ほどの橋が架かっているのですがこの橋にも雪が2メートルほど積もっていて歩ける道幅は25㎝程の超狭い雪の渡り橋で足がすくむのを覚えました。

この橋を渡ると急に坂道の勾配がきつくなり息を弾ませながら歩くこと約30分最後の急登坂の後、少し降ったところに視界が180度の遮るものがない全面開放のBowen Lookoutに到着しました。

見渡す限り晴れ渡った先にバンクーバーアイランドの雪を頂いた山々の雄大な眺望や眼下にはBowen島,Gambier島、ちょっと先にはサンシャインコーストのGibsonsなどが手に取るように見える正にミリオンダラービユーを見た瞬間、今までの疲れが全部吹っ飛びました。そしてこの現生の極楽園で絶景を眺めながら食べた昼食の美味しかったこと、わが89年の人生の最良の日でした。

往復の雪中行軍に多大な支援をして下さったマイク平田さんと青山清志さんをはじめご一緒に行かれた方々に心から御礼と感謝をささげます。どうも有難うございました。

✙ご参考までにご報告しますと当日の歩行距離は6.7km、標高差110m、歩数12,113歩でした。

どうも有難うございました。