去る9月29日の水曜日、午後12時30よりリッチモンド・カントリー・クラブにて、屋内イベントとしては、昨年の新年会以来1年9ヶ月ぶりに、桜楓会秋の懇親会が開催されました。コロナ禍も完全に終焉していない状況ですので、不本意ながら参加の皆様にはワクチン・カードか陰性証明が必要という条件下の会となりましたが、それでも49名もの会員、会友が参加して下さいました。
懇親会は大和奈緒美さんの明るく軽やかな司会でスタートし、まず久保会長の挨拶から始まり、今回初めて懇親会に参加された方々の紹介がありました。
食事はいつものバッフェ形式ですので、混雑しないように、今回も両端のテーブルの代表者によるジャンケンにより、取りに行くテーブル順が決められました。食事が始まると、皆さん久しぶりの顔合わせで、積もる話しに会話が弾み、あっという間に時間が過ぎて行きました。食後のデザートやコーヒーに移られた頃合いを見計らって、余興にうつりました。
今回のパフォーマンスは最近あまり耳にしない詩吟を5名の方々に吟じてもらいました。バンクーバーには4流派があるそうですが、その中の一つカナダ國風流詩吟連盟の皆さんにお願いしました。まず参加者全員により流祖・雨宮國風作の「日本國風流の詩」が合吟されました。次いで稲岡国祐さんによる、明智光秀の本能寺の変を主題とした「安土炎上」が吟じられました。2人目の安達国政さんは、後醍醐天皇の元で活躍し、その波乱万丈の生涯の苦悩を歌った「児島高徳」を吟じられました。紅一点の赤木国佳さんには、宮崎県の民謡「ひえつき節」の元になっている平家の落人の娘、鶴富姫と源氏の武士、那須宗久との悲恋物語「稗搗きの歌」を吟じていただきました。4番目の上野国義さんには、自然の絶妙な流れに身を任せる境地を歌った「無心」を吟じていただきました。最後に指導師範、田並国詔さんのとても94歳とは思えない迫力で「日本を愛す」が吟じられ、盛大な拍手をもって終了しました。今回は難しい漢詩物を避け、解りやすい言葉と内容のものを特に選んでいただきましたので、改めて詩吟の素晴らしさが伝わってきました。
今回の懇親会はコロナ禍と云う世情もあり、比較的静かなムードで行われましたが、皆さんそれぞれの再会を喜ばれ楽しまれて、無事終了することができました。
皆様のご協力ありがとうございました。 (記 大西真雄)
カナダ國風流詩吟連盟の皆様
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