夏は来ぬ ―水彩画でフレーザー河流域を歩く

夏が来ると人々は可能なかぎり屋外に飛び出す。旅行したり、州内を旅したり、近辺の公園やビーチ、ガーデンなど利用したり、又自宅の庭を楽しむ人も多くいるだろうし、自然環境に恵まれてあらゆる活動を思い切り実行出来る自由な季節である。このバンクーバー中心のLOWER MAINLAND 一帯はその意味では無限の遊び場だろう。我々は此処に来て良かったと思えるのは本当に幸いである。

フレイザーの北岸の懐に隠れる様なミルタウンマリナで川面を描く。材木集収筏流しが延々と続き川面には始終タグボートが荷役の為に上下し大きなバージを押したり引いたりしている。上空の飛行機も引っ切り無しに離着陸を繰り返して忙しい所である。僕の水彩画は静かに見えるが辺りは動いている。対岸はバウアー通りで水路はイオナアイランドまで続く。


7月中旬にリッチモンドの農場を訪ねた。シェルロード南端のフレイザー河に近い農場で、其処ではクライデスデイル種(スコティッシュ原産農耕用の大きな馬)のカップルが住む大きな古いバーンが印象的だ。別棟にはサラブレッド種も数頭飼われている様だ。