「初冬」― FINN SLOUGH(フィン沼沢地):フィンランド人移民の歴史の形跡

カナダでのフィンランド人の歴史はかなり長い。ロシアの弾圧で逃げて来たフィンランド人移民はBC州では1890年代前半頃にフレイザー河畔リッチモンド市の東に小さな村がつくられた。
当時は農業や漁業に従事したが、1890年代から1950年代に沼地に水杭で建てられた住宅や船のドックが時代と共に朽ちて今では歴史的な村として存在する。
フレイザー河北岸添いに続くダイクトレイル(遊歩・バイク道)でスティーブストン町と連携している。当時子供達は近くの島へフェリーで学校に通っていたのは交通機関が水上に限られていたからであった。現在は車が代替している。
かってはフレーザー河北岸の森に覆われていた秘蔵の人口30人の鮭漁村であった。幅狭く長い沼沢地を抱き込むように集落を作り鮭漁をしながら暮らしていた。
The Eva と呼ばれるセーンネッター(巻網漁船)が今も保存されているが1937年生まれでBC州で最古のガソリンエンジン使用の漁船である。恐らく長年働いて来たので、現在歴史価値保存の為の寄付金を求める掲示板が質素過ぎるぐらいお粗末な姿で道路に向けて建てられている。
今ではアーティストが四季折々に現場で絵を描く静かな風情十分の場所となっている。バンクーバー島北端のポートハーディー、ポートマクニールに近いマルカム島にはもう一つBC州にはフィンランド移民の古いコミュニティー・ソインテューラと言う町がある事も付して置きたい。    www.finnslough.com