6月15日、今野泰樹練習艦隊司令官とオタワの在カナダ日本国大使館の山之内全権大使からの招待を受け、ビクトリアにあるエスカイモルト・カナダ海軍基地ドックヤードに停泊中の日本の海上自衛隊の練習艦「かしま」と「はたかぜ」の艦上レセプションに、桜楓会役員3名が参加してきました(久保、キャッツ、鹿内)。
この練習艦隊は6年前の2017年9月16日にもノースバンクーバーのドックヤードに寄航し、今回と同じようなレセプションを開催したことがありました。練習艦隊は1957年に始まり、今年で67回目です。防衛大学校や一般大学を出て、3月に幹部候補生学校(広島県江田島市-海軍兵学校跡地)を修了した初級幹部161名が練習艦「かしま」と「はたかぜ」の2隻に乗り込み、カナダ・米国・メキシコ・アルゼンチン・ブラジルそしてハワイの真珠湾など約5万2千キロ、8カ国を回って、10月に日本に帰国するものです。この161名の初級幹部生のうち、20名が女性だそうです。ゆく先々の港で現地の軍幹部たちとの共同演習や親善交流、地元の市民との交歓・交流を目的に、任官直前の5か月間を使って世界の国々を回るのです。
今回の航海は今野泰樹練習艦隊司令官の指揮の下、実習幹部161名を含む541名が乗船して5月25日に横須賀基地を出港、10月20日に日本に帰港するのだそうです。
2隻の練習艦の概要を記しておきます。
この「かしま」の大谷艦長は防衛大学校40期卒業の女性幹部で、防衛大学校女子第1期生との事。軍という特殊な世界の中でも、女性が大活躍している姿に強い印象を受けました。6年前の艦上レセプションとその後の日本語学校で行われた交歓食事会でも強く感じたことでしたが、ほぼ20代の青年たちが国の防人として強い決意をもって国防に臨んでいる姿は本当に素晴らしく、胸が熱くなる思いでした。一部の人たちからは国防の要であることさえ否定され、災害復旧の要員くらいにしか思われていないことも、かれら幹部候補生たちは知っています。そんな中でも「日本を守るのは自分たち」と決意を込めて訓練に励む姿には本当に感銘を受けました。
また練習艦隊がバンクーバーに寄港するのは6~7年先かもしれませんが、そうした折にはなるべく多くの皆さんがこの自衛官たちと会って話をする機会があればいいなぁとしみじみ感じたひと時でした。
(記:久保克己)
練習艦隊旗艦「かしま」
大谷三穂艦長(1等海佐—大佐)
排水量:4,050トン
全長:143m 最大幅:18m 乗員:360名
(うち実習初級幹部140名)
練習艦「はたかぜ」
池崎裕之艦長(2等海佐—中佐)
排水量:4,600トン
全長:150m 最大幅:16m 乗員:260名
(うち実習初級幹部21名)
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