シニアのためのファイナンシャルプラニング

6月29日(木)午前10時より日系センター松の間にて、教養講座「シニアのためのファイナンシャル・プラニング」が開かれました。 
参加者は15名で、講師は、教養講座初登場のテイラーるり子さんでした。
テイラーさんは、2008年よりファイナンシャル・アドバイザーとして、家庭の将来に向けてのプラニングをサポートされています。

        
講座内容(質疑も含めて約1時間半)
①リタイアメントについて(理想と現実)
②終活ノートについて
③亡くなった際のチェックリスト 
④生命保険について
➄貯蓄や投資の財産について


①講座のイントロ(アイス・ブレーク)は、リタイア成功の秘訣とそれにともなう具体的な数字や現実についてのお話でした。                       リタイア成功の秘訣として、仕事に代わって没頭できる何かを見つけることや、退職前の75%の生活費で暮らすべきであるということなどに対して、女性よりも男性の方がリタイア生活への移行がうまくいかないことや、カナダに住む3分の1以上の人は、リタイアに十分な資金を持っていないといった現実的なデータが示されました。また脳を働かせ続けないと認知症になる可能性が高まるといったお話もありましたが、すでにリタイアされた方が多い桜楓会の皆様にも、これは当てはまることです。


②終活ノートは、自分が亡くなった後、家族が困らないようにすることや、現在の生活設計に役立てることなどを目的として、資産情報、個人情報、介護や葬儀などについてまとめたものです。                               この講座では、実際の終活ノートのページを一枚一枚スクリーンで見ながら、詳しい説明を聞きました。


③「人生で確かなものは死と税金だけ Death and taxes are the only certainties in life 」の言葉どおり、遺言書や遺言執行人の確認の必要性や、弁護士、会計士、終活アドバイザーなどの専門家のヘルプを得ることの大切さが語られました。


④保険金請求の具体的な流れや、死亡保証金は非課税であること、保険はWill(遺言書)には含まれないことなどについての説明でした。


➄株式、投資信託、セグファンド、銀行口座、年金などについての具体的なお話がありました。


講座に参加された方々は、テイラーさんのていねいなお話にしっかり耳を傾けていらっしゃいました。そして、講演後も活発な質疑応答があり、実際に配偶者を失くされた時の体験談やお知り合いの苦労話などを紹介される方もいて、最後まで充実した講座になったと思います。

(記 丸尾豪司)