日本に帰って思ったこと(投稿者:黄 圭さん)

私は昨秋来 福岡で過ごしておりますが、あと2ヶ月で79歳になります私が、近ごろ思ったことを少しだけ述べさせて頂きます。
当地の私の古い友人たち、それに熊本県のふる里に行き、中学、高校の同級生らの消息を訪ねました。もはや昭和20年、21年生まれで健康で幸せな日々を送る人は珍しいことに気づかされました。
日本では癌の生涯罹患率が半分なのだそうですが、すでに命をなくした友の墓前に花を手向け病床に苦しんでいる幼友を見舞いました。
日本での男性の寿命が81.09歳、健康寿命72.57年、女性が87.14歳、75.45年だとのことですね?
この〈*健康寿命〉のことを考える時、とりわけ 脳の健康についての想いが大きく浮かびます。と申しますのが、私が来日するたびに楽しみに待っていてくれた古い呑み友達であり、ポン友のひとりが酷い認知症になってしまっていること、そこに大きなショックを受けたからでした。
誰にも好かれる穏やかな人柄だった彼が、今もはや電話を取ることも叶わない程の社会的な孤立状態になっていたことです。
私は区役所の福祉課の担当に電話をし訪問してくれるようにと頼みました。認知症による人格崩壊、これは高齢者にとって他人事ではないようです。この度このような幾人かの同輩たちの姿をみました。
MCI軽度認知障害の段階ならば改善することができるとのことなので、身体以上に脳の健康には気を配る生活をしたいな、と思うに至りました。
こうした〈脳トレ〉の重要性は云うに及びませんが、私たちが守るべきはやはり血圧だとか血糖値だとかの重要な数値を維持する〈弛まぬ努力〉、これがやはり健康を守る道なのだそうです。
「これぐらいはエエやろ」という 安易な考えは高齢者だからこそ捨てなければなりません。
*健康寿命と平均寿命の差は「不健康期間」と呼ばれ、健康上の問題で日常生活に制限のある期間を意味します。
(投稿者:黄 圭さん)