今日ご紹介する「冬」は、寒さのあまり歯の根が合わない様子を描写した第1楽章のあと、暗く冷たい屋外とは対照的に、暖かい室内で幸せを噛みしめる情景を描いた第2楽章 が置かれています。演奏時間が短いこと(2分程度)もあって、この楽章は昔からとても人気があります。幸福感に満ちたゆったりしたメロディーをヴァイオリンのソロ(独奏)が紡ぎ出し、外の雨音を思わせるピチカート(弦を指ではじく)による伴奏がそれを支えていきます。
18世紀の「四季」オリジナル楽譜には、各季節ごとに作者不明の詩が添えられていますが、この楽章の詩は「外では雨が降りしきっているが、満ち足りた静かな日々を暖炉の前で過ごす。」となっています。
暖炉でなくても暖かいヒーターの前でゆっくりアイスクリームなど楽しむ時、この曲は最高のBGMになることでしょう。(曲の短さがかえって物足りないかもしれませんが…)
原曲以外にも多数の編曲版が存在し、歌詞付きで歌われることもあるのが、この楽章が昔から愛されている証拠です。歌詞つきの「冬」は「白い道」としてNHK「みんなのうた」でも紹介されました。
https://youtu.be/6YZo9S2uPy0
ヴィヴァルディ「冬」第2楽章
https://youtu.be/F3IcwyNpivQ
「白い道」(「冬」第2楽章の日本語歌詞付き編曲)
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