この映像で指揮をしているのは、山下一史(かずふみ)という指揮者です。彼は若い頃、カラヤン晩年の弟子の一人でした。ある時、急病で倒れたカラヤンが、彼を代役に指名してベルリン・フィルハーモニー管弦楽団の「第九」を指揮させたというニュースは、当時の日本にも青天の霹靂(へきれき)として伝わってきました。しかし、その頃はまだ無名の存在だったため、「ベルリン・フィルを振った山下って誰?」が、クラシック音楽好きのにわか合言葉のようになりました。そんな彼も、今では押しも押されもせぬ大指揮者です。しかし、実は彼のお母さんも、ある意味、世界的によく知られた人なのです。それは一枚の写真を通してのことでした。
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