今からちょうど40年前の1983年。コカ・コーラを抜いて売り上げナンバーワンに躍り出たペプシ・コーラの社長を、一人の青年が訪ねてきました。「ここを辞めて私の会社の社長になってください。」彼は初対面の社長に向かってこう言いました。あっけにとられた社長の答えはもちろん「ノー」。しかし青年は諦めません。その後、何度も社長の元を訪れては説得を繰り返し、彼を引き抜こうとします。その熱意は通じても、どこの馬の骨ともしれぬ青年の、実績も何もない企業には一向に関心が湧かない社長です。ある日、青年は社長にこう投げかけます。「あなたは、一生そうやって砂糖水を売り続けるつもりですか。私と一緒に世界を変えたいとは思わないんですか。」それまでかたくなに青年の誘いを拒んできた社長の心がこの一言で揺れ始めます。やがて彼は世界的トップ企業を去り、この新興会社の社長に就任することになります。不可能を可能ならしめたこの青年の名はスティーブ・ジョブズ28歳。会社は言わずと知れたアップル社。同社のその後の隆盛ぶりは、どなたもご存じのとおりです。
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