春を味わう

石楠花が華やかに開花し、新緑が目に眩しい季節は、山菜狩りの季節でもあります。森の中で食べ頃のワラビやコゴミを探してキョロキョロするのは、この時期の楽しみです。冬の寒さを耐えてようやく出た新芽を摘んでしまうのは申しわけないような気もしますが、春の味覚をほんの少しだけお裾分けしてもらっています。ただしProvincial ParkとRegional Park内では動植物の採集は原則として禁止されています。


ワラビ (Blacken Fern)  日当たりの良い場所のワラビは茎が太く見事です。山火事の焼け跡に最初に生えるので、この名で呼ばれるそうです。


コゴミ (Lady Fern) 日本のコゴミとは違う種類ですが、渦巻き状の柔らかい若芽は先住民も食用にしていました。森の中など、日陰で湿った場所に生育します。


タラ (Devil’s Club) 独特の香りが身上のタラの芽。渓流の周辺など、湿気がある斜面に群生します。鋭いトゲに覆われた茎は、山歩きの大敵です。タラは朝鮮人参の仲間で、根の部分に薬効があると言われ、先住民は様々な症状の治療薬に使っていたそうです。


フキ (Japanese butterbur) 日本からの移民が持ち込んだ外来種ですが、野生化して山の中で見かけることがあります。なお、北米原生のPalmate Coltsfootはフキと同種類の植物で、茎はフキと同じ香りを持っていますが、葉の形が違います。