寄稿:桜楓会元副会長 アンデイ九十九
2025年6月14日
元桜楓会会長山下俊忠氏(以降は氏と記述)は5月27日に日本の東京で急逝しました。重病に罹っているとは当初はご本人も思っていなかったと自分は感じています。6月3日に告別式が東京のお寺で行われ、私は元バンクーバー総領事岡田誠司氏と一緒に参列しました。氏に関連する文章を桜楓会ニュースに載せる要請を受け、ここに寄稿します。
氏はリッチモンド日産自動車販売会社社長としてカナダへ赴任され前任社長と一緒に会いました。朗らかで誰にも好かれるお人柄だと思ったのが彼の第1印象でした。しかし長いお付き合いになるとは全く思っていませんでした。氏は会社を上手に運営し、数多くの自動車販売会社のなかで目覚ましい実績を上げられる経営者でした。そして驚くほど急速にカナダ生活に順応して、ゴルフに蕎麦打ちに友好の輪を広げていました。
私のゴルフの先生は弁護士のフランク花野先生。自分は上達できませんでしたが、あら不思議! 私より後から始めた氏の腕前はメキメキ上達してビックリ。氏が出るゴルフトーナメントはいつも彼が優勝者になる腕前・・・驚きの連続でした。
さて更なる驚きは蕎麦打ち。商社駐在員に蕎麦打ちの名人が居りました。氏はいつの間にかその名人の弟子になり、メキメキ腕を上げてバンクーバーの有名人になり、毎年末には年越し蕎麦の会を何度もご自宅で開催して地元の日本人社会の有名人になっていました。
桜楓会の旅行役員を拝命していた私は、氏を役員に勧誘しました。桑原会長が退任したタイミングで次の会長に氏を全役員一致で推薦しました。氏の桜楓会体制は楽しく友好的で旅行会もゴルフ会も各種講演会も氏を中心に一緒に楽しみました。旅行ではアラスカンクルーズ、ハワイクルーズ、カンクンなど色々な所へ氏と一緒に行きました。
2015年に桜楓会設立30周年記念夕食会を開催しました。第11代会長山下俊忠さんと第10代会長桑原誠也さんと設立功労者鹿毛達夫さん3名を名誉・永世会員に選んだとの発表が、第12代会長の久保さんからあり、集まった100名以上の会員の万雷の拍手でした。
私は日本へ帰国し伊豆半島のマンションに居住しています。驚いたことに氏もこのマンションを買って今まで一緒に楽しい交流を続けてきました。マンションはゴルフを楽しむための別荘で、友人も泊められるよう客室も設置していた様子でした。
氏の蕎麦打ちは益々腕を上げておられ、私共夫婦も招待されて久しぶりの年越し蕎麦を賞味しました。彼の客室にはカナダからの知人友人も何人も訪れていました。桜楓会の知人、ゴルフ友人、元バンクーバー総領事など沢山の人達でした。懐かしい人々とのふれあい・・・それを大切にする氏は長年の友と一緒に楽しんできた幸せな人生でした。
合掌
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